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「ぼくらのふしだら」ネタバレと感想です。

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「ぼくらのふしだら」ネタバレ

価値ある人間にならなければ、愛されない。

それを結城美菜実は、両親に捨てられた七歳の時に悟った。

だから美菜実は、価値のある人間になるため、勉強も頑張り、いい子でいるよう努める。

 

けれど人生とは、そう上手くはいかない。

美菜実は頑張っているはずなのに、なぜか思うとおりにいかないのだ。

そんなとき、謎の男に「時間停止の力」を貰う。

 

その代償は、抑えられないほどの性欲に悩まされるというもの。

しかし、「時間停止の力」は、美菜実にとってとても有効手段だった。

使わずにはいられない。

 

力を行使すると、胸元に浮かぶ数字が増えていく。

この数字が増えれば増えるほど、自我の利かない性欲が襲ってくる。

そこで美菜実は、幼馴染であり、引きこもりの信一を利用することに。

 

抑えきれない性欲を処理するため、信一を誘惑して解消するのだ。

そしてまた、自分の野望のため、力を行使する。

だが、そうやって力を使い、自分の望む道を突き進むことで、歪みが生じる。

 

そうなってくると、最早、力を行使しなくては儘ならなくなってくる。

とうとう美菜実は、欲望の儘に力を行使し、邪魔になるものを排除するように。

自分の能力に勘付いた教師を追い込み、自分の行く手を阻む存在に憎悪を向けていく。

 

そんな美菜実を、心配しながらも支えてきた信一。

美菜実もまた、信一に対してだけは自分の力のことを打ち明けようかとも考える。

けれども、美菜実が作り出した歪みは、着実に美菜実自身も歪めていった。

そして、ついに美菜実は、自分の欲望へのたがが外れ、次第に壊れ堕ちていくことに――。

 

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「ぼくらのふしだら」を読んだ感想

最初は、エロチシズム主体の物語なのかと思いました。

しかし、そこには人間の醜さや狡さ、そして、貪欲さが描かれていました。

なにせ主人公の美菜実が、最初から劣等感の権化といわんばかりの人間です。

 

美菜実の抱える大きな劣等感は、どんどんと歪み、更には異常な自己愛を生み出します。

保身のためなら、自分の野望のためなら、それこそ手段を選びません。

最初は、極度の愛されたがりなのかと思っていましたが、この少女はヤバい感じです。

 

自分で自分を追い込み、歪ませていく。

そして、あの壊れっぷり。

その中で、信一の存在だけは救いでした。

 

序盤から、美菜実のことが好きなのだとは分かっていましたが、とても健気。

性欲処理に使われようが、罵声を浴びせられようが、それでも美菜実だけを想っています。

ただ、信一も色々と意味深長な発言が多いのです。

 

謎の男とも接触していましたし、おそらく美菜実の能力のことも知っているような感じ。

そうやって考えているうち、次第に物語の世界に引き込まれていきます。

また、物語のキーワードが「性欲」ですから、その展開も濃厚です。

 

抑えられない性欲に翻弄されながらも、自分の欲望のためには仕方ない。

どんどんと美菜実が乱れていきます。

更に言えば、次第に、性欲さえも貪欲になっていく美菜実。

 

ドロドロと歪み壊れていく精神、過剰になっていく性欲。

もう、そんな主人公ですから、どう考えても救いはないような雰囲気なのです。

その中で、信一は唯一の救いになれるのか。

そうやって、気付けば最後まで読み進めてしまうような作品でした。

 

まとめ

大見武士先生の「ぼくらのふしだら」は、2015年12月16日に発売された第二巻で完結です。

ただ、実は「ふしだら」シリーズとしては、その後も続いていたりします。

 

美菜実と信一の物語である「ぼくらのふしだら」は、全二巻で終了し、その後は表題も少し変り、主人公もまた別の女性に代わって新たな物語が続いているのです。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

本屋に貢ぎ続けて数十年。漫画はジャンル、年代問わず気になれば衝動的にシリーズまとめ買い。特に歴史モノや現代・ハイファンタジー、アクション系を好みます。かと思えば恋愛モノやほのぼの系・ホラーも読む雑食主義です。