「声なきものの唄」10話のネタバレと感想!チヌの災難はまだまだ続く

子供のため、旦那のため、誰かのために売られ、身を売る女郎たち。

この物語は、そんな救いのないむごい世界で生きる女性たちのヒューマンドラマ。

 

幼くして廓でも随一を誇る東陽楼の二枚目となった主人公・チヌ。

そこでチヌは、色々な人々と出会うことに。

波乱万丈な女郎たちの世界をネタバレしていきます。

 

前回までの内容は、下の記事からチェックしていただけます。

「声なきものの唄」9話のネタバレ!チヌの優しい心と一枝の嫉妬心

2017.03.07

 

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「声なきものの唄」10話のネタバレ

最近、チヌを指名する客の中に、とてもしつこい男がいた。

その客とは、老舗の薬問屋「九持堂」の若旦那、九持鶴松

 

チヌを指名して揚げるくせに、いつもチヌのことをつまらない女、平凡な女と言う。

さらに鶴松は、他の娼妓たちからも評判が悪い。

押し売りのような土産を持ってきたり、他の女郎たちに金をばら撒いて見下して遊ぶのだ。

 

文句ばかりのくせに、なぜチヌを指名するのか。

それは、あの若水の若様に張り合っているからだった。

 

チヌの旦那である若様を馬鹿にするために、わざわざチヌを指名して遊ぶ鶴松。

できればチヌとしては断りたい客だが、お金を落としてくれる以上、断れない。

 

憂鬱な気持で鶴松を迎えるチヌ。

だが、ある夜、鶴松が遊んでいるチヌの座敷へ、鶴松の母親が乗り込んできた。

 

この母親こそ、老舗の薬問屋を亡き夫に代わり切り盛りしているやり手の女性。

物凄い剣幕で怒鳴りつける母親に、恐怖して慄く鶴松。

 

だが、そこでチヌは、姿勢を正して頭を下げる。

この座敷の主は鶴松である以上、いくら身内であっても、無作法は止めて欲しいと。

どうかこの場は退いて欲しいと鶴松を庇い、頭を下げるチヌ。

 

すると、母親は豪快に笑い、チヌを気に入ったといって去って行く。

母親から庇い、さらにそれでも会いに来てくれたことを感謝するチヌに、鶴松は泣いて喜ぶ。

それからというもの、鶴松はチヌを馬鹿にすることもなく、贔屓にするようになった。

 

けれど、鶴松の想いは次第に歪んでいく。

他の客の相手をするチヌの座敷を覗いたり、他の客より優先しろと見世に喚いたり。

 

鶴松の行動に、気味の悪さを感じ始めていたチヌ。

その中で、若様に会えることだけが癒しだった。

 

だが、歪んだ愛情を募らせる鶴松は、チヌは自分が好きなはずのに、見世に利用されていると。

破格の金額を提示しても、身請けは楼主が許さない。

そんな現状が、さらに鶴松の想いを加速させていく。

 

ある日、チヌは風邪を引いたという若様に出会う。

そして、その様子を見ていた鶴松は、自分の店に、よく効く薬があると言ってチヌを連れ出す。

 

若様のためとはいえ、九持堂についたチヌは警戒心を抱き、やはり帰るというのだが。

鶴松によって薬を嗅がされ、気を失ってしまう。

 

そして、チヌは目覚めると、九持堂にある隠し部屋で拘束されていた。

戸惑うチヌに、鶴松は、外の世界を忘れるまでここで自分が面倒をみて監禁すると告げる。

 

同時刻、東陽楼では、チヌの姿が見えないことでそれこそ見世をひっくり返すような騒ぎに。

まさか、足抜けかと狼狽する楼主に、娼妓たちは即座に否定する。

すると、門番の警察官が、鶴松に連れられて行くチヌを見たという。

 

東陽楼の見世の男衆は、すぐさま九持堂へ。

しかし、そこにいた鶴松は、既に帰したと言ってしらを切るのだ。

 

そのころチヌは、どうにか両手の拘束を外し、隠し部屋から逃亡しようとしていた。

そこへ、鶴松の母親が現れる。

バカ息子が攫ってきたのだろうと言う母親に、助けてもらえるかと思ったチヌ。

けれど母親は、懐から小刀を取り出し、チヌに向けて来た。

 

欲しいとなったら、どうしても欲しくて堪らなくなる息子。

だが、チヌは身請けできない娼妓だ。

そんなチヌがいつまでも目の前にいたら、息子が可哀想だと。

 

実は、鶴松の前の嫁も、鶴松が飽きてしまったため邪魔になり、母親が始末をしたのだ。

昔からあの子は優しい子だからと言う、母親は、そのまま小刀を振りかぶる。

 

危うく斬り付けられそうになったチヌだったが、それを止めたのは鶴松だった。

そして、もみ合いになり、小刀は母親の首筋を切り裂いてしまう。

倒れる母親に、縋りついて泣き叫ぶ鶴松。

 

そこへ、東陽楼の男衆に連れられた警官が到着。

無事にチヌも救出されるのだが・・・?

 

もっと詳しい内容は、ぜひ、本編をチェックしてみてください。

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「声なきものの唄」10話を読んだ感想

今回のタイトルは、「やさしい子」。

タイトルが表しているのは、鶴松のことであり、それを称したのは母親。

 

確かに、母親にとって鶴松は、とても優しい子だったのでしょう。

周りがどう見ようが、鶴松自身がどのような行動をしていても。

 

しかし、鶴松もその母親も、盲目的な部分がとても強い。

それによって、翻弄され、被害を受けてしまったチヌ。

 

作中でもチヌが言っていましたが、娼妓は、所詮、商品でしかない。

そこに人間として見られている部分は少なく、それが時折、とても切なくなる、と。

 

良かれと思ってしたことでも、相手にとっては酷く傷つけるような状況になることも。

それがさらに、娼妓となると、扱いは最底辺へと落ちるため、余計に辛い扱いを受けてしまう。

 

ただ、足抜けかと楼主が慌てた時に、娼妓たちが皆一様に、否定してくれたところ。

この部分で、チヌは名実ともに、東陽楼の二枚目なのだと実感させられました。

最初は馬鹿にされ、いじめられていたチヌが、皆に認められているのだと。

話の流れには、あまり関係ないところですが、なぜか嬉しくなりました。

 

そして、僅かな時間ですが、若様との会話のシーン。

あのときのチヌの表情が、とても微笑ましい。

本当に若様のことが好きなのだな、と感じさせられました。

それがまた、慎ましく、謙虚な恋心だからまた、応援したくなってしまいます。

 

何はともあれ、身体は無事にチヌが救出されて本当に良かった。

最後に、若様がチヌに会いに来てくれたことも、チヌの心を癒したことでしょう。

 

だからこそ今回は、誰かを想う気持ちというのは、諸刃の剣なのだと感じさせる話でした。

特に、この廓という世界の中には、人の愛憎が渦巻いています。

これから先、いつかチヌが幸せになってくれればと思わずにはいられません。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

本屋に貢ぎ続けて数十年。漫画はジャンル、年代問わず気になれば衝動的にシリーズまとめ買い。特に歴史モノや現代・ハイファンタジー、アクション系を好みます。かと思えば恋愛モノやほのぼの系・ホラーも読む雑食主義です。