「さよなら、さよならまたあした」のネタバレです。
なかなかに考えさせられる内容でした。
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「さよなら、さよならまたあした」のネタバレ
生まれて間もなく心臓疾患が発覚し、余命20年と宣告された育。
無事になんとか育ち、高校にも入学。
そして、高校を卒業する日。
育は高校の教師であった、小林正嗣の元に嫁入りをしたのだった。
それは1999年の6月。
丁度、世の中で世紀末などと騒がれ、終末論で賑わっていた頃。
しかし、そんな終末論なんて結局訪れず、いつも通りのいつもの日常が繰り広げられる。
だが、1つだけ決定的に違うのは、育の寿命は少しずつだが、確実にジワリジワリと削られていることだけ。
自分の心臓疾患の重さ、病弱さは育自身がよく身に沁みている。
過去の自分は、どういう状況であったか。
どういうように生きてきたか。
全て、記憶と体で覚えているから。
余命宣言を受けた20歳まで、あと2年足らず。
当たり前のように生きてこられた日々は、もうあと少しで終わってしまう・・・。
他には、育の同級生や結婚した正嗣との過去話などが、時系列がランダムで入れ替わり挿入されています。
育がどのようになったのか。
その詳細は、あなた自身で本作に目を通して確かめてみてください。
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感想について
日々、当たり前のように生きていますけれど、明日にはどうなっているか分からないんですよね。
道路脇に車が突っ込んできて逃げられなかったら挟まれて死ぬし、寝ている時に心臓発作が起きたら死ぬだろう。
本当に、日々生きていることは幸運なんだろうな、と再確認させられる漫画です。
この記事を書いた時は、少し前に熊本の大震災がありました。
夜の10時過ぎとはいえ、寝ていることだってあります。
地震に気付かず寝続けて、実は潰れて圧死していた、というような事例もありました。
実際に、こういうことがあるんです。
もしかしたら、起きていられたら明日があったかもしれない。
もしかしたら、何かの下に潜り込んで救助を待てたかもしれない。
そういった「毎日生きている」有り難さを再度教えてくれる漫画でした。
また、育の人物像も素敵です。
頼りない旦那を引っ張る女房なんですけれど、なにせ明日死ぬかもしれない女房です。
だから、育が引っ張って引っ張って、正嗣のケツを引っ叩く姿は良い女だな、と思わされます。
実際、いい女だと思いますよ、育は。
絶対に惚れるだろうなぁ・・・。
まとめ
生きる、ということを主軸に起きつつも不器用な恋を描いた「さよなら、さよならまたあした」。
読んだ後に、必ず今日一日のことを振り返り、明日は良い日にするぞ!
と思わせてくれる素敵な漫画です。
私は読んで良かったな、と思いました。
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