「悪い子(作:樹村みのり)」のネタバレです。
読んだ感想も載せてあります。
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「悪い子(作:樹村みのり)」のネタバレ
物語は、新興団地に引っ越してきた家族が中心になっています。
子供が小学校3年生の時に引っ越してきた一家。
娘の志保は人見知りがちで、母親の元を離れません。
ですが、すぐに地域の子供達と溶け込んでいけるようになりました。
しばらくは、順調に遊んでいたものの、いつしかまた引きこもりがちに。
そこで母親が目にしたのは、志保を仲間はずれにしている子供たちでした。
母親はカッとなって、子供たちを叱ります。
母親は、これで友達じゃなくなったら仕方ない、と割りきったのです。
予想を反して、一番大きいのり子ちゃんという志保と同い年の子は、翌日から迎えに来てくれるように。
それ以降、何かと一緒に遊ぶ仲になり、クラスも同じになったのです。
母親もそんな志保とのり子の遊ぶ姿を微笑ましく見ていました。
しかし、「ある時の出来事」から徐々に志保に対して、好意的な目を向けられなくなっていくのです。
これは、子育てをしている方であれば、誰もに通じることでしょう。
ぜひ本編に目を通して、それらを追体験してみてください。
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感想について
非常に深い「心の闇」が映しだされている作品です。
大人になると、どうしても自分自身の尺度で物事を図ろうとします。
特に相手の話をきちんと聞こうとしない姿勢とかですね。
それによって、子供の話をきちんと聞かないと大変なことになるぞ。
というのが、作中では表現されています。
子供が親から受けたツライ出来事というのは、そう簡単には消えません。
いつまでも記憶に残りますし、後の人格形成にも大きく関与してきます。
私にもありますし、あなたにもあると思います。
この「悪い子」では、そんな子供にとって理不尽にも思える大人の身勝手な行動で、心を壊された少女の物語となっています。
そして、一度歪んでしまった心を治すのは、容易ではないことを示唆してくれています。
そのため、「悪い子」を読み終わった時には、私はこうはなりたくないな、と思いました。
まとめ
子供を持っている親の方には、ぜひ読んで欲しい作品だと思います。
多分、絶対に子育てをする中で1度や2度は、作中のようなことが起こりえるでしょう。
その時に、自分だったらどう対応してあげたらいいのか、というのを考えてみてください。
そのためには、凄く良い教材になると思います。
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