「咲けやこの花」のネタバレです。
感想なども載せてあります。
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「咲けやこの花」のネタバレ
戦争中から現代までの約70年、昭和、平成と時代をまたぎ、激動の厳しい時代を生きぬいた咲・桜・薫の、三世代の女性の物語です。
終盤には薫の娘の実花も加わり、四世代の女性の物語になっていきます。
薫は仕事もうまくいっていて、自分の力でマンションも購入し、充実した毎日を送っていました。
ですが、ある時、思いがけなく妊娠してしまいます。
自分の妊娠をきっかけに、自分の祖母の咲や母の桜はどういう恋をしてきたのかなと興味を持ち始めます。
彼女達の過去をたどっていくと自分とは比べようもない過酷な過去が・・。
戦争で夫を失い、女手一つで桜を育てた祖母・咲、そして胎内被爆者の夫をガンで若くして亡くした母・桜。
自分より前の世代の祖母や母がつらい時代を生き抜き、報われないつらい恋をしたからこそ今の自分がいるのだと実感する薫。
戦争というものの罪深さや運命の残酷さと三世代のそれぞれの恋模様。命の尊さ、重さ。いのちを繋ぐということを改めて考えさせられる作品です。
ぜひ、この四人の女性の運命をあなたご自身の目で見届けてみてください!
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読んだ感想
祖母と母はどういう恋をしてきたのだろうとふと思うのはやはり自分が妊娠した時かもしれません。
父という存在がない母子家庭で育った薫はなおさら母は自分を妊娠した時どう思ったのだろうとかどんな思いで自分を生んだのだろうと自分に母を重ねたのでしょうね。
子供を産むことだけが人生のすべてではないし、その考え方は人それぞれだと思いますが、この作品は素直に子供を産み、命をつなげていくことのすばらしさに感動できました!
いつの時代も女は強いものなんだなーと思いました。
特に自分の体の中にもう一つの別な命があると思った時により一層強くなれるのかもしれませんね。
仕事か出産かを選ばなければいけなくなった時に感じる葛藤とか、出産を選ぶのが自然の流れで自分も納得はしているものの漠然と感じる不安や焦りもそうそう!と感情移入が出来ましたね!
戦争で最愛の人を亡くした祖母の咲や、直接的ではないけれどやはり最愛の人を戦争に奪われた母の桜のエピソードは戦争は奪うだけで、誰も幸せにすることはないんだ。
というように考えさせられましたし、今の平和な日常をかけがえのない大切なものだと実感させてくれる作品でした。
暗くなりがちな題材の漫画ですが、絵がとてもきれいですんなりと読み進められるので、できるだけ多くの人に読んでもらって命の大切さをもう一度考えてもらいたいなと思いました!
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