「ブルーサムシング」のネタバレです。
感想も載せてあります。
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「ブルーサムシング」のネタバレ
いくつかの短編集がまとまっています。
例えば、表題作「ブルーサムシング」の内容は、なんと元夫の結婚に関する話。
主人公たちが30歳になっても独身だったら結婚しようね!という約束をそのまま行い、そして離婚したのだ。
友達から夫婦になった2人の生活は突如終わりを告げ、妻は35歳バツイチ子なし。
方や夫は、再婚をするのだからなんとも言えない。
「おかえりなさい」という作品は片思いの物語。
相手は義兄なのだが、家庭環境に問題があって、実は主人公の姉がいなくなっている。
いなくなった理由は伏せるけれど、読んだ時には「ああ・・・」と思ってしまうはず。
そんな義兄を励ますのが、主人公であり、その決意は愛おしいではなく嫁にしたい、と思ってしまうほど一途。
「海は空を映して青い」は全体的にほのぼの系田舎話。
ドタバタする生活の中で生きている私達に癒やしを与えてくれます。
海は、良いですよ~と言いたくなること間違いなし。
「途中の棲家」は前後編。
引っ越しを経験した人であれば、誰もが彼女と同じことを思い浮かべると思います。
ニヤニヤしながら読めてしまう良いお話です。
「ほしのゆくえ」に関しては、高校生が主人公。
うんうん、と頷きながら可愛らしい高校生を堪能できる短編です。
くっそー高校生って羨ましいなぁ、と思ってしまうでしょうね。
さらに、それぞれの詳しい話に関しては、ぜひ本編を覗いて確かめてみてください。
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感想について
切ない作品と心をほっこりと温めてくれる作品が織り交ざりながら収録されています。
私が特に気に入ったのは「途中の棲家」でしたね。
あの、部屋探しの楽しみは経験者にしか分かりませんよね。
アレがいい、コレが良い、ココじゃないと。
テーブルはあそこに置いて、ベッドや本棚、ソファはこっち。
カーテンの色は、カーペットは部分か全面か。
コンロはガスじゃないとヤダ、とかね。
本当に新しい生活を送るための部屋探しって楽しいんですよねー。
そして、何よりも「生きる」ということの意味を正確に教えてくれます。
何を言ったかは、本編を読んでみてください。
必ず同意できる内容となっていますからね。
もう1つ印象に残ったのは、「海は空を映して青い」の海のシーンでした。
ひゃーっていう声と共に、一面に広がっている海の景色は綺麗なんだろうなー、と思わせてくれます。
そして、海自体は変わりがないのに、見ている女性は変わっている。
人の移ろいを見事に描き出してくれている作品です。
きっと海を見たくなりますよ!
まとめ
短編集ながら1話1話が濃厚で、しかも読み終わった後の読後感は最高。
良い作品にまた出会えて良かったです。
ぜひ、手に取ってみてください。
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