「陽のあたる家」のネタバレです。
感想も載せてあります。
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「陽のあたる家」のネタバレ
夫と妻の主人公、そして子供2人がいて幸せに暮らしていた沢田一家。
しかし、一家の長である大黒柱の夫が急な病に倒れてしまい収入が激減。
主人公は、育ち盛りの子供たちを抱え、仕事に打ち込まなくならなければなりました。
パートは目一杯入れ、さらにダブルワークをし、そして学校のPTAに・・・と尋常じゃない忙しさ。
その無理が祟って、遂には主人公も過労で倒れてしまったのです。
そこで、夫も主人公も働けない状態になってしまったため、生活保護の申請をしに役所へ行きました。
申請は通るだろう、と思っていた主人公の気持ちは見事に裏切られるのです。
最初の申請では追い返させられ、次には親族からの仕送りを提案され、あの手この手で生活保護を受けさせてもらえません。
福祉事務所に相談に行っても、追い返されるだけ。
追いつめられてしまった主人公は、自殺を図るまでになってしまうのです。
自分が死ねば、病に倒れた夫も子供2人も生活保護受けられる、と思ったからでした。
主人公がギリギリまで追い詰められていた時に、救いの手を出したのが元同僚の人。
元同僚と一緒に役所へ申請しに行ったことで、無事に沢田一家は生活保護の申請が受理されます。
しかし、ここからが沢田一家の本当の意味での戦いが始まったのでした・・・。
生活保護を受けていることで周りから受けるバッシング。
大人ならず子供にまで伝染してしまう恐ろしさ。
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感想について
昨今、ネットを中心に至る所でバッシングされている生活保護を取り扱った話でした。
非常にデリケートですが、作中に登場する沢田一家のような人々が受けるのであれば、何ら問題は無いと、私は考えています。
生活保護が叩かれる理由は、日本の教育や空気にあるんじゃないか、と私は感じています。
教育や空気に加えて、過去の歴史から弱者が特別視(奇異な目や偏見)で見られてきた事も、関与していると思いました。
もちろん、生活保護を不正受給する人は、徹底的に死なない程度に叩いてもいいでしょう。
しかし、沢田一家のような本当に困っている人たちまで一括りにして、叩いてしまうのは大変危険です。
誰もが明日には、生活保護のお世話になるかもしれません。
親族が事故に遭って、自分以外が死んでしまった。
さらには、自分も働けるような状態じゃない、とか。
うつ以外にも、ガンをはじめとした難病などで、働き口が見つからない人。
生活保護というのは、本来はそういった人たちを救うための制度です。
だから、生活保護を受けているっていうだけで、惨めだ、みっともない、楽しやがって。
そういった偏見は、そろそろ捨てるべきである。
と、私は感じました。
まとめ
物語の序盤の明るい家族の顔を見てから、読み進めていくと心にグサグサと刺さっていきます。
ぜひ、ニュートラルな視点で本作は読んでみてください。
きっと、何かしら心に残ることがあると思います。
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