「放課後カルテ」のあらすじとネタバレです。
感想も載せてあります。
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あらすじ&ネタバレ
小学校の保険医、岩見先生が産休に入り、替わりに野牧という医者が着任した。
頭はボサボサで、「なんか不審」と生徒たちに小言を言われ、睨みをきかせる、そんな先生。
全校集会で壇上にいるのに、そのスタイル。
教員からも生徒からも、”変な人”と位置付けられた。
野牧が保健室に戻ると、一室だけ使用されているベッド。
そこにいたのは、岩見先生の時から特等席として、ベッドに入り浸っている5年の野咲だった。
教室にはあまり行きたくないのだ。
突然にくる眠気に耐えられず、気が付けば眠ってしまっている。
その際に金縛りにあい、言葉も発することができない。
「う~……」と唸るだけ。
これでは誰にも理解されない。
友達との約束も、起きられず破る。
授業中は居眠りをしてしまう。
それで半日が終わってしまうなんてことも。
更にはそのせいで成績が下がり、母からは怒鳴られ、泣かれる。
野咲は、一人悶々と悩みを膨らませていく。
“どうして出来ないの?
どうして起きれないの?
どうして皆と同じにしないの?”
大人からもクラスメイトからも言われる同じ質問が、呪文のようだった。
牧野が保健室で生徒に怪我の手当てをしているときも、こっそり眠りに来たのだが。
その生徒はクラスメイトで、「またサボりかよ」と野咲を責めた。
思わず逃げた彼女を見ていた野牧は、生徒から状況を聞いた。
ところかまわず寝てしまうせいで、皆から嫌われていることも。
それから日がたたないうちに、学校前で野咲は倒れた。
野牧が直接目にした光景で、野咲の状態が明らかになってきた。
寝てしまう際に起きる金縛りの原因も。
それを昼休みの話すことにした野牧。
野咲を一旦、教室に戻らせる。
するとやはり、責めの嵐が待っていた。
「迷惑だ」と言われれば、野咲も許容範囲をオーバーしたらしい。
「私だって、こんな自分、嫌いだよ」
そう告げてから突然、また、倒れる。
丁度様子を見に来た野牧が、野咲を見て、発作が出やすくなっていることを知る。
担任に野牧は説明した。
これは、情動性脱力発作という一時的に筋力が麻痺する発作。
顎の筋力も麻痺するため言葉が話せず、金縛りにあう現象もこのせいだ。
感情の昂り、酷いときには野咲のように突然倒れてしまう。
“ナルコレプシー”という”過眠症”の発作だった。
周りの理解がないばかりに、野咲は追い詰められ、発作を繰り返したいたのだ。
それをようやく大人含め、クラスメイトも理解をし、ことの重大さを知る。
「何も知らない」だけで、ここまで人を追い詰めしまうのだから、野咲は理解されることがどれだけ嬉しかったか。
自分でこの病気と戦い、変わっていくことを決意する。
今では、皆と遊びに出掛けるまでに、回復していた。
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感想
小学生はまだまだ皆と同じではないことが、不思議でおかしいという感情をもつのだと、改めて知りました。
この漫画で出た症状に限らず、珍しい病気についての理解をしてあげる。
私は人間の心のありかたに深く考えさせられる作品だと思いました。
まとめ
細かいことはネタバレですべてしてしまいました。
あとは、野咲の心情の変化を、見守るように読んでいただきたいです。
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