「たそがれたかこ」のあらすじとネタバレです。
感想も載せてあります。
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「たそがれたかこ」のあらすじ
アパートの大家である80歳の母と一緒に暮らすたかこ。
社員食堂のパートで働きつつ、高齢で耳が遠くなり、少々ボケた母の介護もする。
身体も心もしわくちゃになり、疲れた・・・と呟きたい毎日。
そんなある日の夜。
たかこは一人の男性と出会い、少しずつ退屈な日常が変わっていくことになる。
詳しいネタバレに関して
45歳のアラフィフの日常と共に、年柄もなく恋をしてしまうたかこを描いています。
高齢の恋愛ということで、不倫とかを想像するでしょうが、たかこはバツイチ。
子供も一花という女の子がいて、仲も良いです。
本作では、たかこの変化を中心に描きつつも、家族の問題も描かれていきます。
例えば、たかこが好きになったバンドのボーカリスト・光一の影響で地味だった髪を染めます。
また、初期の頃では母が隣人の子供たちを預かっていた時は、めんどくさそうに接していました。
しかし、それがバンドを好きになったことで変化していくんですよ。
預かっている子供たちじゃないのですが、同じアパートに住む中学2年生の植松くん。
彼もたかこが好きなバンドが好きなため、意気投合して一緒に話すようになりました。
一方で、娘の一花の状況も色々とあって大変なんですよね。
そういった話がゆっくりと少しずつ進んでいく漫画となっています。
ちなみに、後には一花がいなくなって大変なことになったり・・・。
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感想について
たかこが45歳にして髪を黒から染めたのは、ちょっとどうかと思いますが仕方ないですね。
女性としては、いつまでも若く美しくいたいものですし、45歳になってバンドという楽しみを見出した。
それで、生きるチカラが湧いているのであれば、周囲は何も言えません。
それだけの苦労をしてるわけですから。
癒やしがあるから、頑張れるって言う感じですからね。
そうじゃないと介護に、娘に、別れた夫との話、それに加えて普段は仕事。
死んじゃいますよ、普通なら。
とはいえ、たかこが時折感じてしまう「老い」に関するテーマが思いの外に重い。
私もたかこの年齢に少しずつ近づいていますが、年々自分の身体が老いている事に気付かされます。
その先を見せつけられるようで、ちょっと心が軋んでしまいました。
まとめ
ほのぼの系かと思いきや、わりと心にグサグサとナイフを指してくる漫画です。
若い人は教訓。
私と同じくらいの年齢の人は将来の想像をする準備。
たかこと同年代の人は共感。
こういった感情を抱かせてくれる漫画に仕上がっています。
まだまだ波乱が沢山あるでしょうが、1つの家族の物語。
そして、一人の人間の人生漫画として読める作品だと思いますね。
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