「天堂家物語」あらすじとネタバレです。
感想も載せてあります。
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「天堂家物語」あらすじとネタバレ
鳳城伯爵家のご令嬢・鳳城蘭を助けた山奥に住む捨て子の少女。
ご令嬢は、天堂雅人という男性に嫁ぐことが決まっているという。
しかし、その天堂家は現在、跡目争いの真っただ中。
嫁げば、おそらく自分も命を狙われる可能性があるという蘭。
そんな恐怖は耐えられないと、嫁ぐ途中の馬車から抜け出し、命を絶とうとしたのだ。
その話を聞いた少女は、死ぬことはないと蘭を説得。
なぜなら、自分が蘭の身代わりとして天堂家に行く、と。
自分が時間を稼ぐ間に、どこか遠くに逃げろと励ますのだ。
そして、蘭の代わりに天堂家へと向かった少女。
けれど、蘭の結婚相手である天堂雅人は、あっさりと少女が偽物だと見抜いてしまう。
そこで少女は、雅人へと素直に事の顛末を聞かせた。
だが、話を信じていない雅人は、少女にどんな狙いがあるのかと問いただしてくる。
それでも少女は、それが真実だと返す。
困っている人のためなら、身を投げうっても助ける。
それが、自分を拾って育ててくれたじっちゃんの教えだと。
すると雅人は、少女に懐刀を差し出し、ならば今ここで死んでみせろと言うのだ。
そして、それを受け取った少女は、素直に自分の首へと突き刺そうとする。
既のところで雅人の手がそれを阻み、呆然とする少女。
そして雅人は、呆れ交じりに、信じてやるからさっさと逃げろと追い出すのだ。
家に帰った少女だったが、翌日になると自分のせいで怪我をした雅人が気になってしまう。
じっちゃん秘伝の薬だけでも渡そうと、再び天堂家へ。
けれども、そこで少女は、雅人の嫁となった蘭と間違われ、刺客に襲われてしまう。
その気配を察知した雅人が駆けつけると、その場には、倒れた刺客とその横に佇む少女の姿。
死にたいのかという雅人に、本当はじっちゃんの後を追って死にたかったと言う少女。
だが、死のうと首を括れば梁が折れ、命を粗末にしたことをじっちゃんが怒っているのだと。
だから、人を助けて死にたいという少女に、なら死ぬときは俺を守って死ねと返す雅人。
そして、雅人を守って死ぬために、少女は雅人の妻、「鳳城蘭」になることに――。
詳しい内容は、ぜひ本編をチェックしてみてください。
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読んだ感想
作者は、斎藤けん先生。
先生の「かわいいひと」は読んだことがあったのですが、こちらもまた設定が面白い作品。
じっちゃんの元へと行くために死にたい少女。
この主人公の少女は、とても天然で素直。
ほんわかとした性格で、明るく笑顔が可愛いタイプなのですが、まさかの死にたがり。
そして、そんな少女に、自分を守って死ねという雅人様。
どっからどう見ても、魔王様のような悪役。
冷ややかな表情は勿論、雅人様の口からは鬼畜的な毒しか出ません。
ただ、天然な主人公に振り回されているところは、なんだかとても可愛いです。
跡目争いが勃発している天堂家。
普通に命を狙う刺客が現れるような、物騒なお家柄です。
そんな天堂家の雅人様に目をつけられた主人公。
最初は、雅人様に対してずっと震えていました。
雅人様の威圧感に、背筋がぞくぞくして話すのも怖かったと。
それくらい小心者なのに、実は刺客を倒しちゃえるほど強かったりします。
そんな主人公に対し、興味を持った雅人様。
けれど主人公は、死んでもじっちゃん一筋。
食事するにも畑仕事するにも持って歩く位牌に、ずっと話しかけています。
よくよく考えると、立花さん以外に、まともな人がいない気が。
ですが、その立花さんも、雅人様に仕えているわけですから、きっと普通じゃないかも。
この先、天堂家のことも主人公のことも、もっと描かれていくはず。
なにせ、主人公の本当の名前も分かりませんしね。
主人公と雅人様、二人の関係もどうなっていくのか。
とても先が気になってしまうのです。
まとめ
斎藤けん先生の「天堂家物語」は、2016年4月5日に二巻が発売されました。
同じペースでいけば、12月頃に三巻が出るのではないかと。
とても魅力的な登場人物たちが、どんな物語を生きていくのか。
今後が気になります。
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