「瑠璃色の夢」ネタバレと感想です。
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「瑠璃色の夢」ネタバレ
リアルな百合カップルの恋愛が描かれたアソートメント作品。
可愛い作画でありながら、そこに描かれるのは、リアルな恋愛事情。
たとえっば、表題にもなっている「瑠璃色の夢」。
OLカップルなのですが、片方は結婚願望のある女性。
結婚して、子供を産んで、「ルリ」という自分の名前と同じく宝石の名前を付けたい。
そんなちょっとした夢を持っている六条ルリ。
しかし、会社の同僚・三国さんと飲んだ翌日、目覚めてみれば三国さんと裸でベッドに。
記憶をたどれば、酔った勢いで身体の関係を持ってしまっていたことを思い出す。
慌てるルリに、「ずっと好きだった」という三国さん。
三国さんは美人でスタイルも良く、仕事も完璧。そんな
ハイスペックな女性が、どうして平凡な自分を、と戸惑うルリ。
すると、三国さんは保留で良いとルリに申し出てくる。
けれど、ルリ自身、そんな三国さんとの距離をもう少し縮めてもいいかもと考えるように。
ただそれでも、ルリは平凡でどこにでもいるような普通の自分が好かれるのか疑問だった。
そして、三国さんもまた、ルリが普通の女だからこそ不安だという。
そんな中、同僚の女性たちと飲み会に行くことになったルリと三国さん。
そこで会話は結婚についての話題に。
何気なく、子供には宝石の名前を付けたいということを話してしまうルリ。
すると、その日から三国さんは、以前のような普通の友人関係に戻ろうと言い出した。
勝手にどんどん自己完結していく三国さんに、ルリは思わず激怒。
「過去の女なんて知るかっ」と怒鳴り、三国さんが好きだと告げるのだ。
そして、好きな人と一緒にいることに後悔しないと宣言。
そんなルリの姿に、思わず涙を流す三国さん。
互いの想い確認することで、二人でいる未来の形を確信できたルリと三国さんでした。
他にも、高校時代から付き合っている女子大学生カップルのお話「星のお姫様」。
元カップルの大人女子二人と、若い女子二人のコミカルな四角関係「ハニー&マスタード」。
十年越しの恋と、過ぎ去ってしまった思い出という切ない物語「追憶~ノスタルジー」。
そして、過去作「20娘×30乙女」の続編「20乙女の季節~Virsin Season~」。
同様に「満月の夜には」。
こちらは、歳の差カップルだからこそのすれ違いや、醍醐味が描かれています。
最後は、他作品に収録されているカップルの姉妹が主人公というお話「半熟腐女子」。
ただ同性のカップルの恋愛では終わらない物語の数々。
更に、ファンの方には堪らない、他の作品の続編やスピンオフのような物語も充実です。
絵柄、小回り、セリフまでさらに楽しみたいと感じた方は、こちらのサイトからどうぞ。
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読んだ感想
最初は、その可愛い作画もあって、甘く柔らかい物語なのかと思いました。
しかし、収録されているのは、大人の女性カップルの物語。
夢見がちな雰囲気ではなく、百合カップルだからこそのリアルさを感じる話でした。
それはきっと、登場する女性たちが、ちゃんとその年齢に相応しい経験をしているから。
何気ない言葉に、その月日や経験が滲んでいるのです。
そして、大人だからこそ、その先のことも考えている。
そんな彼女たちが、百合カップルとしてちゃんと未来を見ている姿がとてもリアル。
けれど、それが厳しい雰囲気になり過ぎないのは、やはり森島明子先生の作画のおかげ。
どの登場人物も可愛く、とても微笑ましい雰囲気を与えてくれます。
そして、きちんと時間軸も感じさせてくれるストーリー展開。
カップルとして過ごしてきた時間や、経験してきたこと。
それがきちんと描かれています。
また、「20乙女の季節~Virsin Season~」や「満月の夜には」などの続編の物語。
これもまた、過去があるからここに繋がる、という感じを味わわせてくれます。
エピソードとしては、全部で8つ収録されている本作品。
色々な物語がアソートメントされ、それぞれに味わいがあります。
おかげで読了後には、とても満足感の得られる作品でした。
まとめ
森島明子先生の「瑠璃色の夢」は、2009年8月18日に発売されました。
本作品には、過去作の続編やスピンオフのような物語なども収録されています。
同様に、森島先生の他の作品にも、本作品の続編やサイドストーリーが収録されています。
気になる方は、そちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。
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