「孤島の鬼」漫画版の詳しいネタバレと物語の犯人についてです。
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「孤島の鬼」漫画版のあらすじ
私・簑浦金之助は、まだ三十にもならないのに、髪は全て一本残らず真っ白になっている。
それは二人の人間の変死事件に端を発する、他に類のない恐怖と邪悪の物語だ。
蓑浦の恋人・木崎初代が密室で心臓を一突きにされて殺された。
その事件の真相を探ろうとした、蓑浦の友人・深山木幸吉も白昼堂々殺されてしまった。
蓑浦の前に現れたのは、かつて彼に行為を示していた、諸戸道雄だった。
彼が蓑浦のために、事件の真相を明かすと言うのだが・・・。
ネタバレ
大正十四年、帝都・東京。
貿易商に勤める美青年・蓑浦金之助には、最愛の許嫁・木崎初代がいた。
しかし、初代は完全な密室で心臓を一突きされて殺されてしまう。
初代には複雑な出生の秘密があった。
一緒に暮らす母親は実の母親ではなく、初代が三歳の頃、一冊の系図と共に拾われたというのだ。
両親の顔も覚えていない初代だったが、何度も夢に出てくる景色があると蓑浦に告げていた。
そんな初代に、突如求婚してくる男がいた。
その男・諸戸道雄は、高貴な感じの美青年で、優秀な医学生であり、蓑浦に想いを寄せていた。
蓑浦は、諸戸が自分に異性を近づけないように、求婚したのではないかと疑っていた。
また、三日続けて奇妙な様子の老人が初代の様子を窺っていたともいう。
蓑浦は、聡明な友人・深山木幸吉に事件の真相を探るよう依頼する。
しかし、深山木は、殺人よりも恐ろしいものを見たと言う。
その深山木の元に、明正午限り命はない、との脅迫状が投げ入れられた。
その時刻、蓑浦と共に人気の多い海水浴場にいた深山木が、白昼の衆人環視の元、殺されてしまった。
失意にくれる蓑浦の元に、再び現れた諸戸道雄は、蓑浦のために犯人を見つけると言うのだが・・・。
諸戸が犯人ではないかと疑っていた蓑浦であったが、もっと恐ろしい「鬼」の姿が明らかになっていく。
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感想
大正時代の東京で起きた殺人事件。
孤島?鬼?なんのこと?
と思っていたのですが、何のことか分かると本当に心臓がギュッとなりますね。
どうにもBL風味の耽美系の表紙に敬遠していたのですが、まあ確かに諸戸は蓑浦を愛していますけど・・・。
蓑浦が白髪になった経緯を考えると、手放しでBLとは言えないと思いますね。
なので、BLはちょっと・・・という方でも読めるものとなっていると思います。
とにかく絵は綺麗ですしね。
最初のうちから、どこか禍々しい雰囲気があり、人が何人か殺されたよりももっと恐ろしいものの存在が仄めかされています。
なので覚悟はしていたはずなのですが、さすが原作は江戸川乱歩だけあっておどろおどろしい。
深山木が探偵役かと思いきや、あまりにもあっさり豪胆に殺されてしまう。
諸戸が嫉妬で殺人かと思いきや、深山木に代わって探偵役に納まります。
このあたりで既に十分振り回されているのですが、実際に殺した犯人が誰かということよりも、もっと恐ろしい事実が隠されていました。
ほんとに上手く作られていると思います。
独特の雰囲気も絵柄で堪能できました。
それにしても、「孤島の鬼」とは蓑浦にとって何かと考えると、深く感じるものがあります。
まとめ
BLっぽい耽美な雰囲気がよりいい味出していると思います。
でもBL嫌いでも全然大丈夫でしたので、その点はご安心を(笑)。
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