「ケモノみち」ネタバレと感想です。
結末に関してのレビューもあります。
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目次
「ケモノみち」のネタバレ
動物園に新入社員として入ってきた宮本晴子。
晴子の特技は「匂い」で人の好き嫌いなどを判別する特殊な能力。
そんな晴子がなぜ動物園に入ってきたのか。それは、やっぱり匂いを嗅ぐためだったのです。
晴子を採用した動物園は人手が足りないだけじゃなく、今の園長が厄介者である、ということ。
どうやら、現園長・藤本洋介は、動物嫌いなのだとか。
それだけなら良かったのですが、まだ若いため現場の声も聞かないんだよー、と晴子を案内する友紀が晴子に言います。
この時に、晴子の特技である「匂い」が初登場。
友紀にこういうんです。
「友紀さんて園長のこと嫌いなんですね」
見事ピタリとアテられてしまってビックリする友紀。
表情も言葉も洋介の事を嫌う態度は一切出していません。出したのは、経営方針。
そして、本人の性分である「動物嫌い」という単語だけ。
なのに、ピタリと当てられてしまったのでした。
匂いが大好きな晴子にとって、動物園は最高の施設だった
こんな特殊な特技を持つ晴子ですから、動物の匂いには敏感。
いや、むしろ大好物という表現が似合っています。そのため、やっぱりこう言うのでした。
「私一度は飼育員やってみたかったんですよー」
と、言いつつ自分の世界に入り浸り、動物園のフラミンゴを追い回すのでした。
フラミンゴを追う間抜けな晴子に奇異な目を向けるのではなく、恐ろしいものを見る目を向ける友紀。
そりゃ、そんな顔もするよ、という顔です。
さて、今度はゾウの飼育にやってきました。ゾウの名前はスミレ。
メスのゾウっぽいですが、フンのニオイは匂い好きの晴子にとっても強烈。
晴子がスミレにりんごをあげようとしますが、近寄ってきません。友紀は晴子に言いました。
「スミレは心を閉ざしている」
先代の園長でないとスミレは近寄ってこないのだそうです。
そんなスミレを可哀想と呟くと、近くに居た別の飼育員の由香に聞こえる声で悪態を疲れてしまいました。
それをフォローしてくれたのが飼育委員の大次郎。友紀にはおやっさんと呼ばれしたしまれています。
仕事の日々が訪れるが晴子のミスは続く
実は晴子、前の会社をクビになっていたみたいなのです。
由香にキツく言われて、過去のことを思い出す晴子。何やら偉い人に怒られていました。
そして、自分の取り柄が無いこと。ここにやっと雇ってもらえたこと。
この動物園が最後の砦であることを友紀に独白し仕事へ。
しかし、晴子の決意とは裏腹に自体は悪い方向へと動いていってしまうのでした。
晴子が仕事に戻ったことで、一体何が起きてしまったのか。
現園長の洋介から無理難題を押し付けられながらも、新人飼育員として奮闘していきます。
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「ケモノみち」の感想について
最初は「動物のお医者さん」みたいかなーって思ったけど、ちょっと違いました。
とはいえ、結構芯は骨太な感じで、動物園で働く女性を描いています。
初っ端からパワハラ発動してますけれどね・・・。
ちなみに、本作が初めてらしいんですけれど、かなり取材してきているみたい。
ニュースサイトでも取り上げられており、実際に取材してその体験記を元に書いてありました。
動物園の動物の世話って1日に70万円のコストが掛けられているそうです。
さらに、その動物園の動物が病気にかかったら、買い換えるか治療するかの苦悩もあるのだとか。
実際、治療よりも買い替えてしまった方が安上がりなんだそうですよ。
あと、本作は大学生の時に書いた、というのが載っていました。凄いな・・・。
レビューや結末について
さて、レビューに関してですが動物園で働く理由というのが弱いかな、という感じでした。
動物が好きだから、仕事をクビになったから。これらの理由だけでは少し弱かったです。
あと、迫力のためにライオンを逃したのだろうけれど、物語的には少々疑問符が付く展開。
漫画だからということでスルーするには、ライオンが逃げ出しておとなしくなるっていうのは微妙です。
また、結末もちょっとお粗末だったのが残念な点でしょう。
これは多分、担当さんの指摘が必要がったことだと思います。
正直、結末の話の流れは現実で企業をしている人であれば、まず知らないわけがないですからね。
もう少し担当さんが調べ上げてあげればなーと思わざる得ませんでした。
とはいえ、ダメな部分ばかりではありません。
動物園の仕事を通じて、動物の命にフォーカスしていったりするのは、昨今では珍しいです。
また、こういう部分は昔ながらの少女漫画らしい雰囲気も感じさせられました。
作者と編集担当者の力がもう少し高まったら、関連作品的な作品を出して欲しい。
そのように感じさせられた作品でした。
「ケモノみち」のまとめ
全4巻と短めなので、一気読みしてみるといいです。
勿体無いな〜。もう少しストレートに、もっと細かく、という部分もありました。
あと、動物をデフォルメで描いていない点も非常に高評価。
ぜひ余裕があったら、動物の絵を描いたりして本で出して欲しいと思った作者でしたね。
これから先の活躍に期待したいなーって思った作者さんでした。
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