「ピースオブケイク(漫画)」結末までのネタバレと感想になります。
映画化もされている有名な作品なので、馴染みがあるかもしれませんね。
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「ピースオブケイク(漫画)」のあらすじ
a piece of cakeとは、お茶の子さいさい、簡単なこと。
梅宮志乃は、惰性で付き合っていた高圧的な恋人・正樹と別れ、仕事も辞め、引越しし、心機一転。
新しい部屋の隣の部屋に住む、バイト先のレンタルビデオ店の店長・菅原京志郎に惹かれ始める。
しかし、彼には同棲中の恋人・あかりがいて・・・。
「ピースオブケイク」漫画版の結末までのネタバレ
梅宮志乃は、いつも流されるままに恋愛してきた。
彼氏の正樹はバイト先で出会ったが、初対面で告白、根負けして付き合った結果、3回目のデートでプロポーズ。
服装や言葉遣いに注意し、一夜限りの相手・ミツと険悪になってもバイトを辞めさせてくれない。
おまけに、自分と別れないようにもっと必死になれと言う、高圧的な正樹。
ミツの窃盗騒ぎをきっかけに、バイト先を突発的に辞めた志乃に、正樹は別れを切り出した。
志乃は納得しつつも、ショックを受ける。
そんな時、母親の紹介で、叔父の経営する古い木造アパートへの引越しが決まる。
服飾専門学校時代からのオカマの友人・天ちゃんにバイト先のレンタルビデオ店も紹介してもらい、心機一転、新しい生活が始まる。
その店は、隣の部屋の住人・菅原京志郎が店長だった。
京志郎とは、既に夜の庭で出会って面識があり、隣室ということもあって、遅番の帰りは一緒に帰ることもあった。
だが、志乃が京志郎に惹かれはじめ、だんだんその気持ちを顕にするようになると、京志郎は志乃を拒絶する。
京志郎には、同棲中の恋人・あかりがいたからだ。
あかりは京志郎以外に、外との接点を持たず、不安定なところがあった。
あかりは、それほど京志郎に執着していないようにも見受けられたが、京志郎とあかりの間に、志乃の立ち入る隙はないように思われた。
志乃は、流されるわけではなく、自分から好きになった恋愛に、自分の思いを抑え切れなかったが、京志郎のために誘惑するのは抑えようと思っていた。
しかし、あかりは京志郎と喧嘩して出て行ってしまう。
実はあかりは、「あかり」という名前も本名ではなく、出身地や年齢など何もかも嘘だったことが分かる。
一緒に暮らした10ヶ月もの間、騙されていたことにショックを受けた京志郎は、寂しさを埋めるように志乃と付き合い始める。
志乃は、寂しさを紛らわせるための存在に疑問を感じつつも、半同棲生活が始まった。
1ヶ月が過ぎても、あかりは帰って来なかったが、志乃は別れたわけではない二人に不安が募り、京志郎にその気持ちをぶつけてしまう。
それでも京志郎は、志乃のことを好きだと言う。
志乃は、専門学校時代の知識を生かし、劇団の衣装係のバイトを始め、公私共に充実して来たかに思われた。
しかし、一冊の本を見つけたことから全てが崩れ始める。
それは、「渋谷ナオミ」という女の書いた小説だったが、「ナオミ」は「あかり」に間違いなかった。
しかも、そこには京志郎への大好きだと言う、メッセージまで・・・。
志乃は隠そうとするが、京志郎は知ってしまい、志乃の不安は的中する。
志乃と京志郎の引越し先の内見に京志郎は現れず、事故った友達の見舞いに何度も行くようになった。
京志郎の携帯から、その友達に電話を掛けた志乃は、それがあかりだと知ってしまう。
激怒する志乃は、京志郎のことが信じられなくなり、まるで以前の正樹のように振舞ってしまうことに気付く。
そこへ、あかりから志乃に電話が掛かってきた。
あの後も、京志郎があかりに会いに行っていたことにショックを受ける志乃。
ついに志乃は京志郎と別れる決意をする。
もう信じられない、と言う志乃に、京志郎は、「信じてくれたことなんてあった?」と答える。
京志郎と別れた志乃は、自分に言い寄っていた川谷と関係を持ち、京志郎と出会う前の流される恋愛に逆戻り。
しかし、もう流されるのはやめようと思い、全ての関係を清算する。
それから1年半後、劇団の友人・ナナコが「渋谷ナオミ」の新作を持ってくる。
それは、あかりと京志郎と志乃の話だと言う。
本の中で、あかりと京志郎は別れていた。
京志郎は「やっぱり志乃が好きだから」、と・・・。
志乃は昔並んで暮らしていたアパートへと向かうのだった。
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「ピースオブケイク」漫画版の感想
正直言って、けっこう読むのが辛い漫画ですね。
絵にクセがある方なので、慣れるまで時間が掛かりました。
そして、少女漫画なのに、主人公の相手役がヒゲ店で、元彼がコントロールフリークというのが強烈で、こちらを受け入れるのに時間が掛かりました。
しかし、そんな表面的なことより、もっと辛かったのが、ヒゲ店を好きになった志乃が思いっきり拒絶されるくだりです。
こういう時期って誰しもあるものですけど、描写がリアルで細かすぎるので、読んでいて辛くなりました。
あの頃はイタかったよなあ、と思い知らされるのです。
とにかくリアリティをことあるごとに突きつけられるので、あかりという最も強烈なキャラは、もう目に入っただけで辛かった。
主人公だけがハッピーになれればいい、という昔の少女漫画脳なら幸せに読めたのかもしれないですが。
むしろサブキャラを好きになるタイプだと、本当に辛い、辛かったです。
裏を返せば、それだけ真に迫っている、と言うことだと思います。
まとめ
多部未華子と綾野剛主演で映画化もされた本作。
ピースオブケイク、一切れのケーキを食べるようにたやすいこと、というタイトルが最後に意味を持ってくるのですが、是非確かめてみてほしいです。
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