「タブーを犯した女たち〜天の河〜」結末までのネタバレです。
愛ってなんでしょうね、ホント。
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目次
「タブーを犯した女たち〜天の河〜」結末までのネタバレ
嫁として嫁いできた綾は、嫁ぎ先で困難に見舞われていました。
夫のワイシャツには別の女の口紅。
それを見た姑からの嫌味たっぷりの口撃。
さらには、子供ができないことも綾のせいにされていました。
綾がこの家に居続けるのは、綾自身が天涯孤独の身であるがゆえ。
この家を出ていけば、身寄りのない綾は生きていく術がないと思っていのです。
綾は幼い頃に父を亡くし、母の女手一つで育て上げられてきました。
母も綾が20歳の頃に亡くなり、その後に庄司と職場で恋愛結婚。
それでも、綾が愚痴一つこぼさないのは母からの教えがあったから。
「人様に暗い顔を見せないで笑っていなさい」
「そうすればいつかきっといいことがあるから」
この言葉を信じ続けていたからでした。
詳しいネタバレ2:義父に異変が起きる
孤立しがちな義父と共に、気分転換に星を見た夜。
家の中へ帰る時に、綾が転んだ拍子に義父の胸元によりかかります。
この時に、何か少し変な違和感がある、ということを聞きました。
翌日、朝食を取らずに仕事場へ行くのですが、その時も様子がおかしい。
綾は心配になりつつも、家の中でいつものように姑の口撃され、庄司からは召使のように使われるだけ。
そんな時に、義父から電話が。
資料を忘れたので持ってきて欲しい、とのこと。
姑は綾へ命じて届けさせます。
届け先で義父に資料を渡し、研究室で飲み物を一杯でも・・・という時。
義父が突如口元を抑え、床に倒れ込んでしまったのでした。
医師からは検査入院が必要という話をされます。
家に電話をかける綾ですが、姑は生花教室、夫は仕事中。
帰宅後に姑に話、庄司にも早く帰ってきてもらうように言おうとしましたが、止められます。
少し経った病院で、綾は聞きたくもない言葉を医師から宣告されたのでした。
詳しいネタバレ3:義父の命はもって半年
「残念ながら転移もあります」
「余命は・・・もって半年です」
医師からの通告は無情なものでした。
さらに、それを黙っていようとした綾ですが姑は遠慮もなく、義父に伝えていたのです。
急いで義父の入院先に行った綾は、義父が窓を開けていたので自殺するかと思い飛びつきました。
義父からは笑われるものの、その後に義父は今まで見せたことのない姿を見せます。
「怖い」
「私は死ぬのか」
「どうしてなんだ どうしてこんな病気に」
そして、綾にみっともない姿を見せてしまったと苦笑しつつ、その後の事を話しました。
「今は・・・死ぬことよりも死んだ痕 誰からも忘れられることのほうが怖い気がするよ」
その言葉を聞いた綾は、思わず本音を口走ってしまいます。
「お義父さんのことが好きです愛しています」
思わず出た本音でしたが、義父からは一時の気の迷いと諭され帰宅を促される綾。
一時の気の迷いではなく、本当に愛している。
その思いは日を追う毎に綾の心のなかに息づいていくのです。
詳しいネタバレ4:綾が下した決断
日に日に弱っていく義父の看病をし続ける綾。
同時に、家では家事や掃除なども行わねばなりません。
それなのに、綾にとって恐れていたことが起きてしまったのでした。
夫の庄司の酒癖の悪さです。
帰宅後、傷心が遅いことを自分のせいにされた上に、姑には義父と出来ている。
というような話に発展させられていました。
その話を聞いていた庄司は綾に襲いかかります。
深酒をしていたために、すぐに寝入ってしまいましたが、綾にとっては耐えられる環境ではありません。
綾は耐えきれず、より一層義父へ献身的な介護に務めました。
そして、綾は義父への溢れた思いを1つの行動に移したのです。
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「タブーを犯した女たち〜天の河〜」の感想について
今までの他の「タブーを犯した女たち」と違い、タブーを犯した感じに見えないのは恋愛色が強めだから?
いえ、作中では不倫をしているんですけれどね。
多分、不倫でも問題ないように感じられるのは、姑と夫からの扱いがヒドイからでしょう。
というか、よく耐えましたねー、綾は。
私だったら速攻で判を押せよ、オラ!
という感じで、夫に迫ると思います。
むしろ迫ります。
綾の問題点は「一人で生きていけるか」という部分でした。
結末で、それが方法はどうであれ解決されたので、問題なくなったのでしょう。
少々、その先のことを考えると不安ではありますが・・・。
でも、この後の綾であれば、きっと大丈夫なはず。
強く、そして逞しく生きていけると思います。
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