「ウツボラ」最終回のネタバレです。
結末付近で描かれていた物語が、私にとっては結構な衝撃。
ああ、こうなってしまうのね・・・と、ちょっとしんみりしちゃいました。
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目次
「ウツボラ」最終回のネタバレ
徐々に「ウツボラ」の原稿の真相などにも近づいていきます。
その確信に迫っていくまでにいくつもの出来事が発生しちゃうんですよ。
矢田部から問われる辻
1巻の最後でコヨミから電話があったのですが、駆けつけたら矢田部がいました。
お開きになりそうになった時。
矢田部は辻へ、「ウツボラ」が他人が書いたものなんじゃないか?
というように問われ、答えに窮してしまうのでした。
虚無感に襲われる溝呂木は、それでも桜に会い続ける
原稿をもらい、コピーし提出するというツマラナイローテーションの日々。
それでも溝呂木は桜に会い続けることを辞めませんでした。
しかし、今日は違った。
ついに溝呂木から桜へ会わない、と突きつけたのです。
その言葉と自身の存在に揺れている桜は、自宅へ帰宅。
帰宅したところで待ち受けていた刑事たち2人に藤乃桜の「遺骨」を渡されます。
そして、辻の元にはタレコミが。
『「ウツボラ」は盗作だ』
桜と出会う辻は、溝呂木に確認をしにいく
タレコミをしたのは桜。
ホテルで桜と密会した辻は、その後に編集長と居酒屋で会議。
「ウツボラ」を盗作として世に出すべきか。
それとも隠しておくべきか。
ある意味では、不幸な立ち位置に立ってしまった辻の苦悩が読み取れます。
それを知ってか知らずか、編集長は作品は読まれることが幸せだ、と説きました。
土砂降りの雨の中、辻は溝呂木の家へ行き、溝呂木の書斎へ。
そこで溝呂木は「ウツボラ」の本原稿を、その目で見てしまったのでした。
何かを決心した溝呂木
さて、徐々に物語が明かされ、刑事たちも事の真相に近づいていきます。
ただ、これが実はもしかしたら間違っている・・・という可能性もあるんですよね。
人によって、ここは解釈に違いが生まれてしまうので、微妙ですが刑事が犯人断定のミスをした可能性が示唆されています。
色々と準備を終えた溝呂木は、コヨミといつものように会話をして家を出ました。
しかし、そこで言っていたのは、まるで別れのような言葉だらけ。
溝呂木が辿り着いた先は、「藤乃朱」が飛び降り自殺したビルの屋上。
そこで待ち受けていたのは、もちろん三木桜。
呪われたかのように一心不乱に原稿と向かい合う溝呂木
屋上で再開した桜は、投身自殺を決行しますが刑事たちの先読みで命を取り留めるのでした。
一方、溝呂木は筆を持ち原稿に立ち向かい、「ウツボラ」を完成させる作業に没頭。
一命を取り留めた桜は、文字を書ききった溝呂木の元へ。
完成した「ウツボラ」を読み、溝呂木から漏れた言葉を肯定する桜。
また、矢田部の元には溝呂木から一通の手紙が届いていたのでした。
結末はエピローグにて
コヨミと矢田部は目の前のお墓に手を合わせていました。
帰り際、コヨミは黒く長い髪をした喪服女性とすれ違います。
その彼女の姿は・・・。
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「ウツボラ」結末の感想について
かなり物語が二転三転する感じなので、時系列を追って整理しないと「ウツボラ」は理解しきれません!
というか、初読じゃムリっ!
凄く面白かったんですが、真っ先に思い立ったのはコヨミちゃんが可哀想・・・。
いや、私はコヨミちゃんが大好きすぎて、そこにしか目がいかなかったんです。
そんな話は置いておき、2人の人物が入れ替わる描写と共に、どっちが「ホンモノ」であるか。
アイデンティティの証明が難しくなってしまった、という描写が入り交じったのが混乱する原因でしょうね。
あまりにも境目が分からなくなりすぎたから、溝呂木に最後は全てを任せたのでしょう。
そして、任せたのは正解だった、というのが初読の感想です。
ぶっちゃけ、これは別記事作れるレベルの考察・解説なんですよね・・・。
1巻から細々と時系列を整理していかなきゃいけませんから。
さらに、究極的な結論を言うと2人(朱と桜)に関しては「ナゾ」と言ったほうがいいかな、と感じています。
かなり読者の考察にぶん投げた形で終わっています、マジで。
答えに至るまでの過程は作中でも沢山用意されているし、たどり着けた!
というように感じます。
でも、それが「確信」できるものか、と言われるとできないんですよ。
いやはや、一部では「怪作」なんて言葉も耳にしたんですが、本当に「怪作」でした。
絵もさることながら、文字とテンポにも惹きつけられ続けてしまった作品です。
ノベライズになっても、絶対に面白いと言える作品でしょう。
ぜひ、そんな小説がまんま漫画となったような作品を、あなたも手にしてみてください。
ドハマリ間違いなしですよ。
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