両親と死に別れ、たった1人の肉親である姉のサヨリとも離れ離れになったチヌ。
チヌは須賀屋という、廓内でも下流の女郎屋に売られてしまう。
挙句の果てには覚悟も定まらないまま見世に出され、処女も失った。
前回は、絶望感の中、チヌは夜の海へと身を投げてしまいました。
そんな気になる続きを、ネタバレしていきます。
前話の内容は、下の記事から確認できます。
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「声なきものの唄」2話のネタバレ!
14歳でありながら、女郎として見世に出されたチヌ。
海に入れば、いつか故郷の海へと辿り着けるかもしれない。
失意の果てに、チヌは夜の海へと身を投げた。
しかし、そんなチヌが目を覚ますと、目の前には見知らぬ男性の顔があった。
チヌは、夜釣りをしていたその男性に助けられたのだ。
そして、その男性の正体は、廓一帯の土地を所有している大地主・若水公三郎だった。
若水家の当主である公三郎は、若様と呼ばれ、廓では逆らう者がいないという人物。
さらに、若く容姿端麗で紳士的な若様は、廓の女たち全ての憧れ。
そんな若様に助けられたことで、チヌの足抜けは不問された。
本来、女郎の足抜け、借金を返さずに逃亡する行為はご法度であり、きつい折檻をされる。
だが、若様のお陰でチヌは仕置きをされず、女中に戻してもらえることに。
そして、再びチヌは須賀屋で、女郎ではなく下女として働くことになった。
けれどチヌは、男性に嫌悪を抱くようになってしまっていた。
それでも、若様だけは、なぜか平気なのだ。
そんなある日、須賀屋の女郎であり、チヌにも優しく接してくれた小梅が体調を崩す。
小梅には、子供が2人いたという。
その子供の病いの治療費などで借金がかさみ、小梅は30歳を過ぎても女郎を続けている。
そんな小梅が寝込んでしまったのだ。
しかし、須賀屋には、元々女郎は2人しかいない。
小梅を休ませるためには、代わりが必要だ。
チヌは、小梅のためにも再び女郎になる決心をする。
これが今の自分の仕事なのなら、惨めに思ってはいけない。
チヌは涙を堪え、客の男に抱かれる。
しかし、小梅の具合は一向に良くならない。
下流の女郎屋である須賀屋には、医者に診せる余裕などないし、食事も質素。
道具があれば魚が釣れるのに、と海を眺めていたチヌ。
そんなチヌを海から見つけた若様が、船の上から声を掛けて来た。
大量に釣れたから、欲しい魚をあげるよ、と。
咄嗟に、全部欲しいと答えてしまったチヌ。
チヌから事情を聞き、快く魚を譲ってくれた若様。
お礼に魚を捌くことになり、若様を須賀屋に連れて来たチヌ。
須賀屋の旦那さんとお母さんは、恐れ多いと青い顔で驚愕してしまう。
それでも、和やかに皆で食卓を囲むことに。
思いがけず、楽しい時間を過ごせたという若様を見送り、チヌは笑顔で店に戻った。
しかし、店には不穏な空気が漂っていた。
寝込んでいた小梅は、実は結核であったと露見してしまっていたのだ。
うつる死の病である結核を患う女郎がいたと知られれば、商売にはならなくなる。
旦那さんとお母さんは、忌々しいと激怒し、医者も呼ぼうとしない。
むしろ小梅を実家へ追い返し、残った借金も実家に用立てさせると言う。
勘弁してほしいと、吐血しながら懇願する小梅。
このままでは小梅が死んでしまう。
若様なら、きっと医者を呼んでくれる。
急いで店を飛び出したチヌだったが、警官に足抜けと誤解されて店に連れ戻されてしまう。
しかし、戻った店では、小梅が自害していた。
生きていたら迷惑がかかると、自ら喉元を簪で突き刺したのだ。
お陰で他に知られるほど大事になってしまい、須賀屋は潰れてしまう。
おマサは、別の土地の廓へ移り、旦那さんたちは夜逃げ同然に去って行った。
そして、残されたチヌが、行けと言われた場所は――。
もっと詳しい内容を知りたい方は、ぜひ、本編をチェックしてみてください。
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感想について
前回、問答無用で女郎として見世に出されてしまったチヌちゃん。
失意の果てに海へと身を投げたところを、麗しの若様に助けられました。
とても上品で紳士的な若様。
見た感じ、結構若そうなのですが、大地主・若水家の当主だとか。
登場する場面は、いつも釣りをしています。
この出会いが、チヌの今後を変えそうな予感。
チヌも懐いていますし、若様もチヌを気に入っていそうな感じです。
そんな明るい場面もありますが、またまた波乱の展開に。
チヌに優しく接してくれた小梅姐さんが、病いに倒れてしまいます。
さらに、そんな小梅姐さんのために、今回、チヌは自分から女郎になりました。
作中でも旦那さんが言っていますが、腹を括った女は強い。
1話では泣いてばかりいて、ただの子供だったチヌちゃん。
それが2話では、他の人を守る強さを見せます。
チヌちゃんの健気さや無邪気さは、とても応援したくなります。
どうかめげず、そして、その素直さを失わないで欲しいと思わせてくれます。
今回で、須賀屋でのお話は終わります。
潰れてしまった須賀屋から、チヌが移ることになったのは、矢津遊郭の中でもトップという大店。
次回からは、大店「東陽楼」でのお話が始まります。
下流の女郎屋から、いきなり大店で働くことになったチヌちゃん。
その理由もそうですが、今後、先チヌちゃんがどうなっていくのか。
この先の展開が気になります。
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続きは下のリンクから。
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